自然派の旗手として注目されるイル・モルテッリートによる、赤白混植のフィールドブレンド。トゥットゥ（シチリア語で“すべて”）という名のとおり、ネロ・ダーヴォラ主体に複数の土着品種を混醸した、土地への敬意が溢れる一本です。

産地＆畑の特徴
シチリア南東部の ヴァル・ディ・ノート に位置し、地中海から約2 km、標高100 m以下の畑から産出 黒色粘土、砂質、白亜石灰岩が混在するモザイク状土壌で、ミネラル感とフレッシュ感が複層的に表現されます 。

ブドウと醸造
品種構成：ネロ・ダーヴォラ約80～85％、他にグリッロ、フラッパート、インツォリア、ペッリコーネ、カタラットなど白も加わる混醸スタイル
栽培方法：アルベレッロ（ブッシュ仕立て）による混植畑で手摘み収穫。
醸造：除梗・破砕の後、ステンレスタンクで品種ごとに混醸し、8日間の自然発酵マセラシオン。温度管理なしで発酵し、8か月間タンク熟成。瓶詰め直前に最小限のSO₂添加 。

テイスティングノート
色合い：透明感のあるルビー〜ピンクがかった赤。澱が浮くこともある自然派ならではの風貌
香り：トマトの茎を感じるような塩気と海風、赤スグリやプラムなどの鮮やかな果実香、ハーブのニュアンスも 。
味わい：軽やかなボディにシャープな酸と心地よいミネラルが広がる。タンニンは穏やかで、赤も白も両方楽しめるバランス感

ペアリング＆おすすめ
特徴的な「海と大地のミネラル感」は、地中海料理やシーフードとの相性抜群 。
バーベキュー、サラダ、軽めの肉料理、燻製にマッチ。冷やして“グビグビ飲み”スタイルも楽しめます 。

「トゥットゥ」は単なるフィールドブレンドではなく、地域の気候・土壌・品種をまるごと映し出すシチリアのテロワール表現。暑い夏でも冷やしてスルスル飲める、自然派ファンにも初めての方にも魅力的な1本です。